「スタイリッシュな暮らし」と「子育て」は両立しない? ライフスタイルのリアル
By 九条
Xでの投稿。 https://x.com/shoichirosm/status/1937513088896335979?s=20
【定期的に思うこと】 一部の男女に熱烈な人気のある「部屋の内装やインテリア、食や酒にもこだわったスタイリッシュな暮らし」を突き詰めるのは、モテの追求的には悪くはないのだけれど、結婚の先にある子育てとはとても相性が悪い。
独身時代や夫婦二人の頃は、自分のこだわりを詰め込んだ「スタイリッシュな暮らし」を追求できますが、いざ子育てが始まると、その理想とのギャップに直面することは少なくありません。
今回は、この「スタイリッシュな暮らし」と「子育て」の相性について、深掘りして考えてみたいと思います。
憧れの「スタイリッシュな暮らし」とは?
「スタイリッシュな暮らし」と聞いて、皆さんはどんなイメージを抱きますか?
- ミニマリストで統一感のあるインテリア
- 厳選された食器で彩られた食卓
- こだわりの豆で淹れるコーヒーや、ワインセラーに並ぶお酒
- 余計なものがなく、常に整頓された空間
これらは、SNSなどで見かける「憧れのライフスタイル」の典型かもしれません。自分を表現し、日々の生活を豊かにするこうしたこだわりは、確かに魅力的です。そして、洗練された空間や趣味は、異性からの「モテ」にもつながる要素があるでしょう。
しかし、この「完璧な美しさ」を追求するほど、子育てとの間に摩擦が生じやすくなるのも事実です。
なぜ「子育て」と相性が悪いのか?
では、具体的にどのような点で「スタイリッシュな暮らし」と「子育て」は相性が悪いのでしょうか。
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物理的な「乱れ」との戦い 子どもが生まれると、家の中は一変します。おもちゃ、絵本、ベビー用品、食べこぼし、落書き…。「余計なものがない空間」は、あっという間に「子どものもので溢れる空間」に変わります。
- インテリアの安全性: 尖った家具やガラス製品、壊れやすいオブジェなどは、子どもの安全を考えると撤去せざるを得ません。
- 汚れとの闘い: どんなに気をつけても、壁や床が汚れるのは日常茶飯事。完璧な状態を保つのは至難の業です。
- 片付けの時間: 子どもと過ごす中で、自分の時間を使って完璧に片付けるのは現実的ではありません。
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時間的・精神的な「余裕」の喪失 スタイリッシュな暮らしを維持するには、それなりの時間と手間、そして精神的な余裕が必要です。
- 食事へのこだわり: 凝った料理を作る時間も、ゆっくりとワインを傾ける時間も激減します。栄養バランスを考えつつ、いかに早く簡単に作れるかが重要になります。
- 完璧主義との葛藤: 「常に美しく整っていたい」という完璧主義な人ほど、子育てによる「乱れ」にストレスを感じやすくなります。しかし、子育て中は完璧を求めること自体が大きな負担となりかねません。
- 優先順位の変化: 自分のこだわりよりも、子どもの安全や成長、家族の快適さが最優先事項となります。
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経済的な側面 スタイリッシュなインテリアやこだわりの食生活には、それなりのコストがかかります。一方で、子育てには教育費、食費、医療費など、多額の費用が必要です。限られた家計の中で、両方を高いレベルで維持するのは難しい場合が多いでしょう。
「妥協」ではなく「価値観のシフト」
この話を聞くと、「子育てが始まったら、自分の好きなものは諦めなきゃいけないの?」と感じるかもしれません。しかし、これは「妥協」ではなく「価値観のシフト」と捉えることができます。
- 完璧よりも「安全と機能性」: 子どもが小さいうちは、安全で、汚れてもすぐに拭ける、壊れにくい家具や素材を選ぶことが大切です。
- 「見せる収納」から「隠す収納」へ: おもちゃやベビー用品は、使いやすく、かつすっきりと片付けられる収納を工夫しましょう。
- 「自分だけの美学」から「家族の快適さ」へ: 家族みんなが心地よく過ごせる空間作りを目指すことで、新たな「美しさ」や「豊かさ」を発見できるはずです。
- 「こだわり」は「メリハリ」で楽しむ: 毎日完璧でなくても、週末だけはこだわりのコーヒーを淹れる、子どもが寝た後に夫婦でゆっくりお酒を楽しむなど、メリハリをつけて自分の時間を大切にする工夫もできます。
まとめ:それぞれのフェーズで「心地よさ」を追求する
「スタイリッシュな暮らし」も「子育て」も、どちらも人生を豊かにする素晴らしい要素です。大切なのは、人生のフェーズに合わせて、何に価値を置き、何を優先するかを見つめ直すこと。
子育て中は、以前のような完璧なスタイリッシュさを維持するのは難しいかもしれません。しかし、子どもの笑顔や成長、家族との温かい時間は、何物にも代えがたい「豊かさ」を与えてくれます。
「モテ」を追求する時期と、家族の幸せを育む時期。それぞれのフェーズで、自分にとって、そして家族にとっての「心地よい暮らし」を追求していくことが、充実した人生を送る秘訣なのではないでしょうか。