優しいのに、相手に合わせるほど疲れてしまう。頼まれれば断れず、会う予定も過ごし方も、いつも相手が決めている。

そのとき見直したいのは、優しさそのものより、自分の希望を伝えられているかどうかだ。

優しさと、断れないことを分ける

相手を気遣うことには、自分で選ぶ余地がある。「今日は手伝おう」「ここは譲ろう」と決めている。

嫌われるのが怖くて何でも引き受けると、その余地がなくなる。表面上は同じ行動でも、後から残るものが違う。自分だけが我慢したという不満は、言わなければ相手に伝わらない。

断る言葉に、攻撃はいらない

「今日は難しい」「その予定には参加しない」「そこは自分で決めたい」。

断るときに相手を責める必要はない。自分ができること、できないことを、短く伝える。代案を出したいなら出す。ただし、断った埋め合わせのために、別の無理を引き受けなくていい。

軸があることは、怖がらせることではない。何を大切にしている人なのかが、相手にも分かることだ。

沈黙を、言い訳で埋めない

希望を伝えた後に間が空くと、不安になって説明を重ねたくなる。けれど、相手にも受け止めて考える時間が要る。

一度言葉にしたら、返事を待つ。意見が違えば、そこで話し合う。沈黙を使って相手を操るのではなく、互いが考える余白として残しておく。

優しさに、自分の意思を添える

何でも受け入れる人でいようとすると、相手はあなたの本当の希望を知る機会を失う。

譲れることは譲る。譲れないことは伝える。その往復のなかで、対等な関係を作っていく。

優しさを捨てる必要はない。そこに、自分の意思を添えればいい。